好きなバンドが解散したときの喪失感って言いようがないですよね。 活動休止ならまだ一縷の望みにかけることが出来ても。
そんな喪失感を味わったのは、2011年のこと。
とあるバンドが解散しました。
強烈な個性を持ったバンドでした。 未だに後釜と思えるバンドは出てきていません。 それだけ独自の音楽を奏でていました。
椿屋四重奏というバンドです。
解散からもう5年以上経ちますが、 未だに聴くたびに本当に魅力的だなぁと。
少しだけ語らせて下さい。
椿屋四重奏『シンデレラ』
昭和歌謡とバンドサウンド
その音楽性の特徴は、艶ロックとも称されたその色気。
Vo.中田裕二氏の甘く艶のある歌声。
そして、しっかりとしたバンドサウンドを根幹に、
ムーディーでジャジーな味付けを施した楽曲。
エロさ。
濡れ感。
中田裕二。
で、その色っぽさがとても日本的。
日本的な色気というと思い出すアーティストがいますよね。
そうです。椎名林檎氏です。
椿屋四重奏は男性バンドで唯一彼女と似た空気を纏いえた存在といえると思います。
イメージの違いを挙げるとしたら、 椎名林檎氏が大正浪漫なら、 椿屋四重奏は昭和歌謡といったところでしょうか。
やさぐれ感。
昭和歌謡をバンドサウンドに乗せ、 その艶やかさを保ちつつ現代風の楽曲に仕上げる。 このアプローチを絶妙のバランス感覚で行なっていたバンドでした。
中田裕二氏の顔面力
椿屋四重奏『恋わずらい』
元も子もないけど、椿屋四重奏にとって必要不可欠な要素。 それがVo.中田裕二氏の顔面力です。
なんといっても顔がいい。IKEMEN。
これが艶やかさには重要なんです。 中田裕二氏の甘く粘り気のある声質や歌い方は大きな魅力ですが、ナルシスト気味になってしまう要因でもあります。
河村隆一様が良い例でしょう。
ナルシス。
そもそも圧倒的な色気を誇るこの声は、 イケメンにしか持つことを許されないんですよ。
あの声のままアンガールズの田中氏が歌っている姿を想像してみて下さいよ。
…あれ?
これはこれで魅力的だな…。
ま、まあいいでしょう。 少なくとも椿屋四重奏の持つ色気を語る上で、 Vo.中田裕二氏の顔面をはずすことはできません。
椿屋四重奏と解散と中田裕二と
椿屋四重奏に自分が高校生の時に特に好きで。 けれど周りの友人に言ってもぜんぜん共感して貰えなかったんですよ。 当時は、なんでよ!って思ってたけど今思うとそりゃそうだと。
昭和歌謡の艶やかさって一般的な平成生まれの高校生には刺さらないよね。もう少し歳がいってからかなと。
あと、椿屋好きな高校生ってシンプルに拗らせてそうだもんね。 我ながら友達になりたくないわぁ。
中田裕二氏ってオーラがあったんですよ。 圧倒的なスター性を持ち合わせていたと思うんです。 そして椿屋四重奏も個性的で魅力的な音楽を奏でていました。
けど、売れなかった。売れきれなかった。 昼ドラの主題歌を務めたバンドを売れなかったと称するのは間違っているかもしれません。
それでも天下を取りたいと話していたことを考えると、 彼らの望んだ位置までは辿り着けなかったのだと思います。 そして2011年に椿屋四重奏は解散という道を選びました。
悲しかったです当時は。
とても。
それでも時とともに忘れていました。
薄情な。
だからこそ中田裕二名義で歌う彼と出会ったとき、 その歌が昭和歌謡の雰囲気を纏い続けていたとき、 ただただ嬉しかったです。
中田裕二名義のソロアーティストとなった彼もとても魅力的です。 そして、現在進行形で聴くことができます。 語りたいけど、ま、それは別記事で書こうかな。
本日は解散してしまった椿屋四重奏についてでした。
今聴いても躊躇なく格好良い音楽を鳴らしていたなと思えます。
解散しているからと言わず良かったら聴いてみて下さい。
それではこの辺で。
==================
最後まで読んでいただきありがとうございます!
読者登録いただけると、羽をばたつかせて喜びます。