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不屈の闘志が作り上げたみんなの遊び場 GANG PARADE

カミヤサキ
ヤママチミキ
ユメノユア
キャン・GP・マイカ
ココ・パーティン・ココ
テラシマユウカ
ユイ・ガ・ドクソン
月ノウサギ
ハルナ・バッ・チーン

こちらは"みんなの遊び場"をコンセプトとするアイドルグループGANG PARADEのメンバー9名の名前です。

上記の名前をみてどう思われたでしょう。

これは彼女たちが所属する事務所WACKのアイドルグループBISやBISHを知っているかどうかで大きく変わってきます。

知らない方のリアクションは当然、
「なにこれ、名前ふざけすぎでしょ」
ですね。

ユイ・ガ・ドクソンとかまんま天上天下唯我独尊ですし、 アイドルにつける名前じゃないでしょう。
セーラームーンいますし。

一方、WACKを知る方は、
「普通の名前を多いな、珍しい」
でしょうね。

ヤママチミキとかテラシマユウカとか漢字にしたらごく普通。 それだけ他のグループに普通の名前のメンバーがいないとも言えますが。

名前からしたら、一見ふざけたアイドルと思われる彼女たちですが、 実際は真逆。
とにかく熱い。エモい。
その熱量は、可愛く見せることがウリのアイドル界においてとても格好良く見えます。

そして、どーせアイドルでしょうと、 可愛いだけで歌は大したことないんでしょうと、嘲る方も一旦その口をふさぎましょうか。

そういった台詞はGANG PARADEを聴いてから言ってください。 アイドル好きもそうじゃない方も、 騙されたと思ってお付き合い下さいな。

GANG PARADE『GANG PARADE』

波乱万丈の道、賽の河原

GANG PARADEは現在9名で活動していますが、ここに至るまでは苦難の道のりでした。

まずは軽く彼女たちの軌跡を振り返りましょうか。

2014年、旧「BIS」が横浜アリーナでのライブにて解散しました。

その旧「BIS」のメンバーであったカミヤサキが旧「BIS」解散後に結成したのが現在のGANG PARADEの前身となる「プラニメ」というユニットです。

当初はカミヤサキともう1人の2人ユニットでした。 そのもう1人が2015年に脱退。

現メンバーであるヤママチミキとユメノユアを含む4人のメンバーを加え、「POP」と名前を変えて再始動します。

2016年に2人のメンバーが脱退。
GANG PARADEへの改名を発表します。
同年、キャン・GP・マイカ(当時キャン・マイカ名義 )が加入。

さらに、お披露目ライブ当日に活動休止という前代未聞の事態となったグループ「SIS」のメンバーであったココ・パーティン・ココ、テラシマユウカ、ユイ・ガ・ドクソンが加入。

「BIS」のオーディション落選メンバーで構成されていた「SIS」のメンバーが加入することに既存のメンバーは複雑な思いがあったでしょう。

2017年、カミヤサキと「BIS」のアヤ・エイトプリンスのレンタルトレードが発表。 一時的とは言え、オリジナルメンバーかつ絶対的中心人物であったカミヤサキを失うことに。

2018年、カミヤサキのレンタルトレードが終了。 そして「WACK合同オーディション」にて月ノウサギとハルナ・バッ・チーンが加入。

これがたった数年の出来事です。
色々起こりすぎでしょう。
省いてますが、メンバーの活動休止等もありますし。

もはや毎年、メンバーが変わってます。
その度フォーメーションや歌割りというパフォーマンス面はもちろん、 メンバーの関係性も築き直しですよ。
彼女たちの心労は計り知れません。

上り調子になるたび、どこか崩れる。
まるで賽の河原のよう。
それでも彼女たちは前を向き続けます。

不屈の闘志

GANG PARADE『GANG 2』

これだけ波乱万丈の道を歩んできたGANG PARADE。 彼女たちの試練はこれだけではありません。

GANG PARADEが所属する事務所WACKには、「BIS」や「BISH」といった別グループも所属しています。

特に2015年に結成され、"楽器を持たないパンクバンド"と称される「BISH」は、ほぼ同期。むしろ後輩ながら、結成後破竹の勢いで駆け上がりました。

「BISH」はたった8ヶ月でメジャーデビュー。 しかもあのエイベックスから。 ライブの箱はどんどんと大きくなり、遂には横浜アリーナを埋めるまでに。

しかも、今度は半ば伝説となっていた「BIS」が復活。 炎上に近い出来事もありながらも、世間の話題を度々さらうことに。

BIS、BISHと合同で行うイベントでは、GANG PARADEは1番手を担うことが多く、いつもトリは別のグループでした。

周りのグループが駆け上がる中、自分たちは少しづつしか進むことが出来ない。しかもメンバーチェンジや大黒柱が引き抜かれるような試練ばかり。

忸怩たる思いがあったでしょう。
それは同じ事務所で度々共演する間柄なら尚更のこと。 インタビューやライブ等で悔しさを口にすることもありました。

それでも彼女たちは、投げ出すことなく、諦めることなく。 挫折しても何度でも立ち上がりました。

1つ1つのステージと、
1人1人の遊び人(ファンの総称)と、
全力で向き合い続けていました。

それはまさに不屈の闘志と言うべき姿。

それは少しづつ報われることになります。 ここ1年ほどでGANG PARADEのライブの箱は急速に大きくなり、 動員数も右肩上がり。

彼女たちの努力が、苦労が、 身を結び出してきています。

そしてその不屈の闘志はステージ上で、 彼女たちの魅力となって溢れ出しています。

平均値と完成度

GANG PARADEは、とにかくダンスと歌の平均値が高い。

それ故に「BISH」でいうアイナ・ジ・エンドやセントチヒロ・チッチ、「BIS」でいうプー・ルイといった歌の中心となるメンバーが置かれていません。 だからこそ曲ごとに大きくイメージが変わります。

さらに個々の個性が際立っている。
歌声も誰1人として似通った声質や歌い方のメンバーがいない。 1人1人が個性的で魅力的。

まさに"みんな違ってみんないい"です。

それだけ1人1人が個性的なのに、彼女たちのパフォーマンスは一体感に溢れます。 そこにはどれだけの練習量とチームワークを築く時間が込められているのかと思いを馳せるばかり。

その個々の歌・ダンスの平均値の高さとグループとしての完成度の高さが、彼女たちの大きな魅力です。

また、楽曲も素晴らしい。
BISやBISHもそうですが、WACKに所属するグループの楽曲は基本的に音楽プロデューサーの松隈ケンタ氏が作ります。 これがアイドルらしくないロックサウンドで格好良いんです。

そんな松隈サウンドのグループの中でも、 GANG PARADEの楽曲は特に幅が広い。 それも様々な楽曲を歌いこなし、ハイレベルなパフォーマンスとして昇華する彼女たちの完成度の高さがなせることでしょう。

しかしどの曲も共通していることがあります。

それはエモーショナルさ。

バラードもロックもポップな曲もとにかくエモい。

彼女たちの闘志が曲に乗ってます。
苦労しているからこそ、周りに流されず努力し続けたからこそ、 その想いは強いのでしょう。

ライブのエモさが異常

ここまで触れたGANG PARADEの軌跡を踏まえて、 このライブ映像を見て下さい。
※現在と一部メンバーが異なります。

GANG PARADE『Beyond the Mountain』

いかがですか。
私は心揺さぶられるほど格好良いと思うんです。

サビを歌っているユメノユアとかヤママチミキとか、 もはやただのロックスターですもん。

GANG PARADEはとにかくライブが熱い。

1人1人の想いがライブに乗っている。 ここまでの軌跡が、苦労が、熱意となってそのステージに溢れている。

1人1人の歌声や表情からも、 可愛く映りたいなんて意識は全然見えない。
アイドルなのにね。

自分たちの想いを目の前にいる人に伝えたい。 一緒に今の場を楽しみたい。 それでこその"みんなの遊び場"だから。 そう言っているようです。

こんなエモいアイドルいませんよ。
だからこそ私は彼女たちに魅了されるのでしょう。

GANG PARADEというアイドル

いかがでしょう。
GANG PARADE。

アイドルなのに曲もパフォーマンスも決してアイドルらしくはない。

私はアイドルを夢を見せる存在だと思っています。 そういった意味では、こんなアイドルらしくない彼女達がとってもアイドルらしいと思ってしまうんです。

2018年9月発売の新曲『CAN'T STOP』にはそんな彼女達の今の想いが詰まっています。

GANG PARADE『CAN'T STOP』

その歌詞がこちら。

続きはもっと 大勢で見ていきたいな
こぼれ落ちそうなほど幸せもっと
行き先はそう あんなにも遠くにあるんだね?
ワクワクしたりして 歩いていこうね

今までの道のりは困難ばかりだった。
これからもそうかも知れない。

目指す先はあんなにも遠い。
それでも楽しみながら一緒に歩んでいこう。

手を繋ぎながら歌う彼女達の姿は、 そう遊び人(ファン)に語りかけるよう。

彼女たちの想い、
遊び人の想い、
全てを包み込むような。

なんて暖かな決意に満ちた歌なんでしょう。

彼女たちと一緒に歩いていきたいと。 彼女たちの軌跡を、今を知れば知るほど私はそう思います。

彼女達の今を、これからを、その姿を、その想いを、 見逃したら後悔しますよ。

一緒に彼女達の"行き先"を見届けませんか。 遥か遠くを目指す彼女達を。

本日は大好きなGANG PARADEについてでした。
長々とご静聴に感謝。
ではまた。



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